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タグ:国民的議論 ( 3 ) タグの人気記事
本気の国民的議論を望む

「エネルギー・環境に関する選択肢」に対するパブリックコメントが開始された。
2030年における原発・再生可能エネルギー等の比率に関する意見聴取を行うもので、国民的議論の一つに位置付けられている。

 しかし、その募集方法を見て、がく然とした。
 なんと、100字でその意見の概要を述べよというのである。
この字数では、3つの選択肢のどれを選ぶかしか書けず、問題だらけの内容について本質的な意見を述べることはほとんど不可能である。文書作りに慣れた政府の役人ならそんなことは百も承知のはずである。
公告には、100字を越えてもいいが概要は100字以内にまとめるよう書かれている。しかし、100字の概要しか読まれないだろうことは容易に予測がつき、本気で国民の意見を聞こうとしているのか、はなはだ疑問である。

しかも、パブリックコメントは、一応全国民に門戸を開いているものの、その弊害として、関係者からの組織的な意見が多いことが指摘されており、必ずしも、一般国民の意見を聞く手法としては適切ではない。今回もおそらく、原発を推進する電力会社や関係業界、経済界から多数寄せられるのではないだろうか。

この他に、国民的議論として、全国11箇所での意見聴取会の開催や討論型世論調査の実施等が盛り込まれているが、その内容も誠にお粗末である上に、出てきた国民の意見をどう政策に反映するのか、しないのか、そのプロセスは全く不明である。

今を生きる私たちだけでなく、将来世代にも影響するエネルギー・環境問題、なかんずく原発問題について、こんないい加減な「国民的議論」で結論を出してはいけない、と強く思う。
by JAES21 | 2012-07-03 11:38 | 藤村コノヱが斬る
意味ある国民的議論のために
政府は、原発やエネルギー政策について、国民的な議論を行うことを約束していたが、朝日新聞の報道によると、その一つの方法がやっと示された。

賛否分かれるテーマについて、討論を通じて意見がどう変化したかを見る世論調査手法の一つである、「討論型世論調査」を導入するらしい。

報道によると、その流れは、まず①無作為抽出で通常の世論調査を実施した後、②調査回答者から討論参加を募集、③討論の前に参加者の考えを調査した上で、④参加者によるグループ討議や専門家との質疑応答をした後、⑤改めて参加者の考えを調査し、⑥討論前後で考えの変化を見て政策決定の参考にする、というもの。

利害関係者からしか意見が集まらなくなっているパブリックコメントや、やらせが問題になったタウンミーティングと比べて、無作為抽出であれば参加者から利害関係者が排除される可能性は高いし、やらせも通用しない。また公平で中立な情報が提供され、専門家とも質の高い質疑応答がなされれば、参加者が真剣に考え自ら判断する可能性は高まる。

そうした意味で、今までのやり方よりはましだし、こうした新たな方法を導入すること自体は賛成だ。

しかし、全国3000人に世論調査し300人で討論、しかも一回限りの実施では、到底国民的議論とは言えない。せめて、全都道府県で、この規模で実施すれば、国民の関心も高まり、参加意識も高まるのではないかと思われるが、一回限りでは、アリバイ作りのそしりは免れまい。

加えて、政策決定の参考にする程度では、国民的議論の意味が薄いし、そもそも「結論ありき」だったのではないかという疑いも招く。

この方法を全国各地で展開し、その結果が、エネルギー・原発政策のどの部分にどのように反映されたか、あるいはされなかったかを明確に説明する。その上で、プロセスを透明にして政策決定を行う。
それくらいやらなければ、国民的議論とはいえないし、やるからには、それくらいの覚悟を持ってやってほしい。
しかし、政府が政策を決めるとしている8月まで時間はあまりない。
悪くすると、またしても、アリバイ作りに国民が利用されるのでは・・・。
by JAES21 | 2012-06-20 16:31 | 藤村コノヱが斬る
国民的議論は教育から


橋下大阪市長が、ドイツの脱原発政策について話を聞くために、ドイツのフォルカ―・シュタンツェル駐日大使を訪問した旨が報じられた。会談の後、橋下市長は「ドイツでは20-30年間の国民的議論を経て、ドイツの原発政策を転換した。日本も一気には進まないかもしれないが、そうした舞台を作ることが政治家の役割だ」と記者団に述べたという。

環境先進国であるドイツには幾度も訪問したことがあるが、1997年には「原発のない未来のための親たちの会」をシェーナウという地方まで訪ねて行ったことがある。その会は1986年のチェルノブイリ原発事故を契機に、子どもの未来を心配する母親たちが、まずは自分たちにできる省エネ運動から始めようと結成された会である。市民への省エネの働きかけからスタートしたが、それだけでは不十分と、小さな持続可能な電力供給会社を設立、さらにシェーナウ住民も巻き込み電気事業所を立ち上げたりしている。こうした動きの間にも住民同志、電力会社や行政との絶え間ない議論が行われてきたという。
(その様子は環境と文明ブックレット5「これからの環境NGO」に掲載)

ドイツ人は議論することを子どものときから習慣づけている。

エコ幼稚園を訪問したときには、4・5歳の幼児が、自分たちの遊び場をどうするか、自分がこうしたいという絵を描き、それをもとに友達同士、頭を突き合わせて議論している様子を見た。

またある中等学校を訪問した時は、街の再開発についてグループごとに議論。何時間もかけて提案としてまとめ、その結果は街中に貼りだしたり市議会に持ち込んだり、大人たちにもアピールしたという。

それに比べて日本人は議論をあまり好まない。仮に議論しても、議論が議論に終わらず、個人的な感情のぶつかり合いになることもしばしばある。

その要因は、教育と訓練の不足、そして原発に関して言えば科学的教育の不足につきる。

原発についての国民的議論が必要な事はこのブログでも述べてきた。議論することに慣れていない大人には、的確な情報を提供しながら国民的議論の場を作ることで学んでもらうしかない。しかし、子どもたちには、その素地を作る教育を緊急に行う必要がある。とくに教育改革に熱心な橋下市長には、強くそれを願う。
by JAES21 | 2012-04-24 11:49 | 藤村コノヱが斬る



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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