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原発事故から2年余
原発事故から2年余。
あの当時、なりを潜めていた原発推進派の動きが最近活発化し、脱原発の動きが後退している。

一つに、経済産業省のエネルギー・環境関連会議や中央環境審議会など、政府のエネルギー・環境政策に係る審議会のメンバーから、脱原発派の委員のほとんどが外された。
あれだけ国民的議論を繰り返し、閣議決定までされたことが、政権交代とともに、無きものにされるのだから、審議会の役割はそんなに大きいとは思えないが、それでも、こうした会議は市民の意見を政府に伝える一つの手段である。そこから、脱原発派が体よく外されたのは、政府の横暴であり、民主主義の観点からも問題である。

また、発送電分離の議論も、3月上旬に政府がまとめた改革案では「18~20年をめどに実施する」として、その関連法案を「15年通常国会に提出する」と書かれていたものが、「15年の通常国会に提出を目指す」と書きかえられたようだ(3月20日報道)。電力業界等の圧力を受けて自民党の経済産業部会などで反対が出たためと言われるが、政官財の癒着、「原子力ムラ」の復活を想起させる。

そして国民の脱原発意識も薄らぎつつある。一時は数万人に達した国会前デモも、今では数百人になった。最近の世論調査でも安倍政権の「原発ゼロ政策の見直し」を支持する割合が、脱原発支持を上回ってきている。

寒かったこの冬も、原発なしで電力は足りたのに、(エネルギー価格の高騰があったにせよ)、電力会社の存続と原発維持のために電力料金値上げを受け入れなければならないという不合理。
今なお、科学技術とは程遠いミス(ネズミで停電!)を起こすなど危機的状況が続く福島原発。そして十数万人の人が、避難所で苦しい生活を続けているという現実。

参院選も近づいているが、あの当時の危機感を忘れずに、無責任な政治家の言動に惑わされることなく、虎視眈々と復権をねらっている原子力ムラの人たちへの責任を問い続けていかなければいけないと思っている。
by JAES21 | 2013-04-02 15:51 | 藤村コノヱが斬る
「見たくないものは見えない」は温暖化対策にも
東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(内閣事故調)の検証結果がまとまり、昨日、野田首相に提出されたという。その分厚い報告書の詳細を報道各紙が伝えているが、その中の話題の一つに、畑村洋太郎委員長が記した所感がある。7項目に及んでいるが、そのうちの「見たくないものは見えない。見たいものが見える」「危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る」という2項目が特に印象深い。
なかんずく「見たくないものは見えない」という言葉は、まさに温暖化に対する日本の政府と大企業、特に経団連のリーダー格である電力、鉄鋼、化学などのこれまでの対応にもぴったりと当てはまる項目だ。

温暖化の危険が差し迫りつつあるという科学界からの20年来の警告に対して、軽視ないしは無視するかのごとく、必要な対策を経産省と一体になって長年に亘り、拒否してきたことは、まさに「見たくないものは見えない」の典型であろう。
そして「危険の存在を認め、危険に正対して議論できる文化を作る」という原発事故から得られた教訓も、全く同じことが温暖化対策にも言える。

原発事故の場合、水素爆発などにより極めて劇的な形で多くの人がこれは大変だと危険の存在をすぐに認めることができたが、温暖化の場合そうはいかない。

例えば、温暖化に起因すると思われるさまざまな異常気象災害が日本はもとより世界中で頻発しているにも関わらず、未だに日本の政・官界も財界の一部もこれに「正対」していない。温暖化などたいしたことはない、CO2は温暖化の原因ではないといった、ばかげた学者らの議論に縋り付いてきた温暖化対応にも、畑村さんの所感が当てはまる。

温暖化による甚大な気象災害がいつどこで発生するかは私にも分からないが、この被害が遠くない将来に起こったときに畑村さんらに事故調査をしてもらったとしたら、日本の政治・官僚や産業界の一部首脳は「危険に正対しなかった」「見たくないものが見えなかった」と全く同じことを言われるのではなかろうか。
by JAES21 | 2012-07-24 13:45 | 加藤三郎が斬る
経営者の責任は重大

原発事故の賠償財源確保のための東京電力の資産査定を行う政府の経営・財務調査委員会からの報告が、昨10月3日、野田首相に提出されたという。それによると、東電が支払う損害賠償額は、2013年3月末までで、4.5兆円に上るとのこと。その支払いの財源を確保するため、10年間で、2兆5千億円余のコストを削減し、3年以内に約7千億円の資産売却が必要と結論付けているという。

そのため、東電および関連会社の職員7,400人をリストラし、また、社宅・厚生施設なども900件ほど売却せねばならないらしい。東電事故によって、何の罪もないのに、住むところから追い出され、仕事や人生を決定的に変えさせられた多くの人のことを思えば、当たり前ではあるが、おそらく東電社員やその関連企業にとっては、大変厳しい査定だったと思われる。このような事態を招いたのは、言うまでもなく、東電の歴代の経営者と、またそれを見過ごしてきた経済産業省など政府の責任が厳しく問われねばならない。

私はかねてから、経営者たるものは、常に批判や警告には真剣に耳を傾け、その意味するところを検討し、取り入れるべきは取り入れる賢明さを持つ度量と責任があると思ってきた。経営者が、自分の耳にやさしい、茶坊主のような人たちばかりに取り囲まれていたら、どれだけのツケが回ってくるのか、今回の東電の事故は明瞭にしている。その結果、善良な社員や関連会社に極めて大きな負担を強いる結果になるわけで、経営者の責任は、極めて重大である。

原子炉への津波の危険性、原子力自体の危険性を少なからぬ科学者や専門家がずっと警告してきたにも関わらず、その意見に耳をふさぎ、目を瞑り、自分に都合のいい意見だけを取り入れてきた結果が、今日の東電事故問題ではなかろうか。

私自身が、もう一つ心配するのは、地球温暖化問題に対する電力業界首脳や幹部の対応である。新聞や雑誌などで発言している首脳部たちの意見を見る限り、彼らが温暖化問題に真剣に取り組んでいるようには見えなかった。国内外の多くの専門家が提案している温暖化対策税や排出量取引、あるいは再生可能エネルギーの固定買取制度などに、終始一貫して反対し、それらが政府の政策にならないように、まさに先頭を切ってブロックしてきたのが、経団連の首脳陣を構成する電力会社や鉄鋼会社の首脳部である。曰く「京都議定書は、安政の不平等条約以来の不平等条約」、あるいは「1990年を基準年にしたのはEUの陰謀」、「日本の産業界は、省エネにいち早く取組み、今や乾いたぞうきんで、絞れるものは何もない。」さらに近年では、IPCCはデータをねつ造しているなどと、ありもしないクライメート事件なるものを言いふらす一部の学者やメディアを重用してきたようである。

これでは、日本で温暖化対策は一向に進まず、20年間、足踏みしただけでなく、その結果として、当然伸びるべき産業や技術、すなわち省エネ、自然エネルギー関係のビジネスや技術の健全な発展をブロックしてしまった。日本に与えた影響だけでなく、国際交渉などを通して、世界に与えた影響も少なくない。

本欄で何度も述べたように、今年の豪雨、大雨も、温暖化による海水温の上昇を抜きには考えられない。そして、その温暖化による甚大な被害が頻発するようになったら、これら経営者は何と言って、自分の立場を説明するのであろうか。
今回の原発賠償ほど簡単ではないと思うが、おそらく将来、温暖化対策の意図的な遅延をもたらした責任を問う訴訟も起こるかもしれない。その時、訴訟に耐え得る経営者はどの位いるだろうか。

最後に重ねて言うが、真の経営者は、まともな科学者やNPOなどからの耳に痛い批判や警告にも耳を傾け、全方位を見つめ、最も正しい方向に企業や企業社会を引っ張るのが役割である。茶坊主のような、無責任な意見に耳を傾けて道を誤れば、今回のような手厳しいツケが遠からず回ってくるのではなかろうか。
by JAES21 | 2011-10-04 14:47 | 加藤三郎が斬る
東電の首脳人事の交代と同時に温暖化政策も変えるべし

 今回の原子力発電所の大事故を受けて、東京電力の勝俣会長は、会長・社長・副社長ら首脳陣が総退陣する意向を示したと、本日の各紙が伝えている。原子力発電所における地震や津波の危険性を長年に亘って軽視し、多数の周辺住民の平穏な日常生活を理不尽に奪い、世界中に放射線汚染ショックを与えたことなどを考えれば、この総退陣は当然のことであろう。

 ただ、私は、首脳人事の交代が、単なる首のすげ替えに終わってほしくはない。これまで、原子力を重視するあまり、再生可能エネルギーの開発・普及を軽視し、特に温暖化防止に消極的であった誤ったポリシーの一掃に繋がることを期待する。

 東京電力首脳は、原子力は発電コストが安い、エネルギーの安全保障に大いに貢献するなどの利点を強調する一方で、例えば、ソーラー発電を東京の山手線の内側に敷き詰めても、原子力発電所一基の発電にも劣る、風力は不安定、原子力に比べ再生可能エネルギーはコスト高などと言い続け、日本のエネルギー政策をミスリードしただけでなく、積極的な温暖化対策を取ることを決定的に遅らせてしまったことを私は長いこと残念に思ってきた。

この誤ったポリシーがどういう形で、何を契機に修正されることになるのか、注目して見ていたが、未曽有の大地震に伴って発生した大津波が、東電福島の少なくとも4基を廃炉に追い込み、首脳陣の総取り替えを行わせることになるとは、私にとっては“想定外”であった。近い将来、就任することになるであろう新首脳陣によって、東電の原子力ポリシーと地球温暖化政策の大転換が為されることを切に期待している。
by JAES21 | 2011-04-19 10:10 | 加藤三郎が斬る
未曾有の大地震
未曾有の大地震、そして原発事故と、日本は今危機的状況の中にあります。
被災された方々には、現時点では、心よりのお見舞いと様々な祈りを伝えます。

一方原発事故の処理に当たられている現場の方々にも、これ以上の深刻な事態に陥らないよう頑張ってください。

そして、何より、東京電力の幹部の方、原発を推進してきた産業界の方や有識者の方、経済産業省、そうした人たちに踊らされてきた政治家の皆さん、「原発は不完全な技術」であることを謙虚に認めて下さい。そして、想像を絶する危機に対して、皆さんの知恵と力を結集し、将来世代も含む国民の命を護るために、命を張って下さい。

正直に国民に危機を伝えて下さい。


私たちも、一人ひとり、家族や仲間と、できる限りのことをやりますから。
by JAES21 | 2011-03-15 11:00 | 藤村コノヱが斬る



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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