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教育改革の暴走を憂う
安倍内閣の安保政策の暴走に対する危機感が高まっているが、もう一つ、暴走が心配されるのが教育改革である。

5月25日付毎日新聞には、安倍総理の肝いりで設置された教育再生実行会議が、2013年1月の設置以降、道徳の教科化から教育委員会制度改革、最近では教員制度改革まで次々と7つの提言を行い、そのうちのいくつかは既に法制化している旨報じている。
また、その多くが政治主導で行われ、中央教育審議会も「結論ありき」の雰囲気の中で進められているという。(これは環境・エネルギー政策も同様である)

確かに教育を取り巻く環境も変化し、非行の低年齢化など様々な課題が教育現場で顕在化していることから、改革が必要な部分もあることは事実である。

しかし、その背後にある大人社会の様々な課題を解決せずに教育改革だけ進めても、果たして実効性あるものになるかは甚だ疑問である。

例えば、六人に一人の子供が貧困状態にあるのは、まさに雇用政策や経済政策の失敗に起因するものである。また、子どもの数の減少に伴い教職員数を削減しようというのは、単に経済性のみを重視した、子どもを知らない大人の論理である。まして、民主主義を蔑ろにした現在の政治体制の中で、民主国家の礎を築く教育の議論が健全に行われるとは到底思えない。

下村文部科学大臣は、「時代の変化は速い」としてスピード感の必要性を強調したそうだが、教育は時代の変化だけに対応すればいいというものではない。それに、子どもの成長は、そんな大人の都合では進まないものである。

大人の都合で目先の教育制度を改革するのではなく、持続可能な社会を担う子どもたちの教育に関して、その成長に手間暇かけることが大切なように、彼らを取り巻く本質的な社会的課題にも目を広げ、じっくりと、時間をかけた議論こそが必要だと思う。
by JAES21 | 2015-05-26 17:30 | 藤村コノヱが斬る
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