環境文明21は、環境負荷の少ない持続可能な環境文明社会の構築を目指す環境NPOです。
  

タグ:環境省 ( 2 ) タグの人気記事
無駄な対立はやめてほしい
CO2排出量取引制度導入で、環境省と経産省の対立が先鋭化している。

環境省が開催する会合では、取引制度は50年80%削減には不可欠の政策であり、その導入があれば、80%削減目標も達成可能であるという意見が大勢を占めたという。一方経産省が開催する会合では、「公正・公平で皆が納得する制度は困難」「企業の海外流出」などを理由に反対意見か続出したという。

両省とも、その考えを代弁する人たちが意見を述べているわけだから、対立するのは当然だが、環境省が私たちNPOの意見も聞くのに対して、経産省はほぼ全員が産業界の、しかも経団連でも声の大きい人たちであり、市民の意見など論外という立場は以前と変わっていない。

環境NPOである私たちは、当然、取引制度に賛成である。

なぜなら、自主努力や技術開発といったこれまでのやり方では、CO2排出量の大幅削減は無理であり、そのことは、ここ20年の排出量の推移が示しているからだ。
また私たちの周りには「環境力」を持って頑張る中小企業が多くいるが、彼らも自らの経営努力には限界があり、取引制度など政策面での支援を望む声が大きい。経団連傘下の企業だけで産業界ではないということだ。
勿論私の周りの主婦たちも、「省エネはしているけど、これ以上何をすればいいの?」「省エネしたら得するような仕組みがほしい」といった声が多い。

50年80%削減は、「できる」「できない」の問題ではなく、安倍政権が決定した国の目標であり、達成しなければならない数字である。これを目指して、日本の産業界にある潜在力を活かしてこそ、企業の持続的発展が期待できる。環境規制があるから、「海外流出」した企業など殆どないし(流出は別の経済的理由など)、これから先はどの国でも同様の規制がかかってくることは明らかだ。

日本の遅れなど関係なく、11月4日にパリ協定は発効する。
経団連もさすがにこの発効には賛成のようだが、本当に厳しい国際競争の中で、持続的発展を望むのであれば、目先の損得や国内にばかり目をとらわれることなく、真っ向から地球の危機と向き合うべきだ。そして経産省も、一部のエネルギー多消費型の業界を守るのではなく、日本国と国民、将来世代を守るために、環境省との対立など無駄な戦いはやめてほしいものである。


[PR]
by JAES21 | 2016-11-01 17:30
原子力事故と環境省の役割
 今回の東京電力福島原子力発電所の未曾有の事故については、様々な問題が噴出し、どう対応すべきか、これもまた様々な論評が出始めている。しかし、この大事故を受けて、日本で今後とも原子力依存を続けられるかどうか、続けるとした場合どのような体制で原子力を安全で平和的に利用していくかなどについては、これから本格的な議論になるであろう。

 現時点で、原子力行政については経済産業省、特に資源エネルギー庁が極めて大きな権限と責任を持ち、その強力な影響力の下に原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院などの機関が権限と責任をもっている。しかしながら、原子力委員会にしても原子力安全委員会にしても、ましてや資源エネルギー庁の一部門である原子力安全・保安院がほとんど役に立っていなかったことは、今回の事故があからさまにしているところである。
 
 そして、現在、放射性物質が大気中、土壌中、食品中、海水中そして水道水中に容赦なく放出されている段階で皆が右往左往し、国際機関(IAEA)もアメリカやフランスも乗り出してきている状況である。しかしながら、環境省についてはまったくといっていいほど姿は見えず、話題にも出てきていない。

 環境省は放射性物質については関係ないのか。いや、そんなことはない。実は環境省設置法で環境省の役割を規定している条文の中で、「放射性物質に係る環境の状況の把握のための監視および測定」を実施することとなっている。つまり、今回の事故でいえば、大気中の放射線レベルはどのくらいなのか、水中土壌食品中にどのくらいの物質が出ており、人間の健康を含む環境保全の観点から、どのような状況にあるのかを把握し、刻々と変化する数値を測定し、それを国民に報告する義務が環境省にはあるのである。

 それにもかかわらず、環境省はほとんど表面にはでてきてこない。聞くところによると、何やら役所間の会合には環境省も一員として出ているらしいが、椅子の一つにちょこんと座っている程度の話であって、国民が本当に知りたい刻々と変化する状況とその健康に与える影響等にまったくといっていいほど責任ある役割を果たしていない。

 したがって、マスコミも環境省の役割を相手にもしておらず(多分知らないのであろう?)、これまでのところ、その怠慢を問う論調すら少なくとも私は見たことがない。これは、霞ヶ関・永田町の政治力学からいって、原子力行政は事実上、経産省と電気業界が囲いこみ、モニタリング程度を環境省に投げ与えているという構図が思いおこされる。

 このような役所の仕切りについては国民は関心ないであろうが、このままで今後とも日本が原子力利用を推進していっていいのだろうか。原子力委員会、原子力安全委員会、安全・保安院はどうしたら国民にとって真に役に立つ機関になるのか、今起こっている放射性物質の大量放出が何らかの収束を迎えた後に、新しい原子力行政のあり方を議論するときの大きな課題になろう。私自身は、環境中のモニタリングはもとより放射性物質の排出規制は、現状の環境省ではない、大幅に強化された環境省で担うことが必要になると思うが、如何であろうか。
[PR]
by JAES21 | 2011-04-01 15:16 | 加藤三郎が斬る



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
by JAES21
カテゴリ
全体
会報巻頭言『風』
加藤三郎が斬る
藤村コノヱが斬る
共同代表が斬る
はじめにお読み下さい
未分類
以前の記事
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧