環境文明21は、環境負荷の少ない持続可能な環境文明社会の構築を目指す環境NPOです。
  

タグ:再生可能エネルギー ( 7 ) タグの人気記事
政府内の民主化を!!
先週末、2030年の電源構成について、原発や石炭火力発電などのベースロード電源の割合を6割程度にするよう、政府に求める方針を自民党が固めた旨報道された。提言案には原発比率は明記されていないが、ベースロード電源6割確保のためには、原発は少なくとも2割程度必要であり、原発回帰の姿勢があからさまである。

負の遺産を残し続ける原発の是非や再稼働については、度々このブログでも指摘してきたが、その上に、今回の方針は、温暖化の大きな原因となる石炭火力発電にも重きを置くもので、いかに自民党、そして現政権が気候変動問題を軽視しているかが如実に表れている。

その2日後、環境省は2030年の電源構成の約35%を再生可能エネルギーで賄うことは可能であり、温室効果ガスの削減効果は最大で1億7280万トン、経済波及効果は年間10兆円、約40万人の雇用も生まれるという試算を公表した。

様々な危険性を孕み今後も莫大な時間と費用を負担し続けなければならない原発や、気候変動を増長させる石炭火力発電が、持続可能な社会を支える電源とは到底思えない。
そうした意味でも、政権と経産省主導で進められるエネルギー政策に一矢報いる形で公表されたこの環境省試算は、歓迎されるべきものである。

しかし問題は、折角の将来性あるこうした試算が、日本のエネルギー政策に、従来も、そして現在も殆ど反映されないことである。

現政権になって以降、日本の民主主義が危機的状況にあると多くの識者が警告している。
特に普天間問題を含め、安全保障や憲法改正に関しては、現政権の独裁的手法が目立つ。
しかし、今回の電源構成やエネルギー議論は、国民生活に直接にかかわるものであり、国民の税金を使って環境省が調査した結果である。
同じ政府内の力関係で、多岐にわたる選択肢が示されることなく公正な議論が行われないことは、国民としては極めて不幸なことであり、まさに民主主義国家の崩壊への道である。

今後、経産省の「有識者」会議でさらに検討が進められるとか。
当面の経済性や一部の利益の為ではなく、今回の環境省の試案も参考に、2030年には気候変動の被害を最小限にし、持続可能な社会を形成するという視点での、公正かつ未来志向の議論を強く求める。
[PR]
by JAES21 | 2015-04-07 17:30 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
政策提言型NPOのある半日

先週初め、「環境首都創造ネットワーク」の仲間と共に、『気候変動問題に真摯に向き合い、地域全体の再生可能エネルギーの拡大と低エネルギー社会を実現するための日本政府への提言』を持って、環境省、経済産業省、そして議員会館を訪問した。

このネットワークは、地方自治体、NGO、研究者が連携し、エネルギーの地域自立を通じて、地域から持続可能で豊かな社会に変えていくことを目指している。

当日の提案の要点は次の通りである。

1.気候変動問題に真摯に向き合い、意欲的で明快な削減目標を示し、その実現に向けた政策を構築すること
2.エネルギー政策を根本的に転換し、再生可能エネルギー比率を飛躍的に高めるため、中長期目標値等を早期に設定すること
3.地域主体の再生可能エネルギーの拡大と低エネルギー型社会構造への転換を進めるため、法整備、社会システム構築、財政誘導、人材育成サポートなどの政策を行うこと


こうした提案に対し、どの訪問先でも異論はなく、一様に、「再生可能エネルギーは地域活性化の起爆剤になるものであり、積極的に進めたい。そのためにも具体的な先進事例を是非示してほしい」という話が聞かれた。

しかし、環境省と経産省で温度差を実感したことも事実である。

当日は、環境省では関地球環境局長が対応。一方経産省では直前まで対応される方が不明であったが、関連する4つの部署から課長補佐あるいは係長クラスの若手が対応してくれた。共に丁寧な対応だったが、環境省では(当然のことながら)気候変動や再生可能エネルギーを優先課題として熱心に耳を傾けてくれたのに対して、経産省では気候変動は一つの政策として捉えており、削減目標設定に対しても消極的であることが言葉の端々から感じられた。そのことは、対応者のポジションの違いにも表れていた気がする。

ところで、現在、地球環境局は本省内ではなく近くの貸しビル内にある。そのことは、環境省内における気候変動問題の重要度を示しているようにも思える。原発・廃棄物処理関係の部署が増え手狭になったためだそうだが、気候変動に対する国内対策の遅れは、こうしたところからも見て取れるような気がして、とても残念な思いがした。

いずれにしても、政府の対応を待つだけでは、世界に後れを取るばかりである。
気候変動への積極的な対応を政府に働きかける一方で、再生可能エネルギー利用拡大の具体的な実践例を地域から積み重ね、発信していくことが、持続的かつ近道だと実感した半日であった。
[PR]
by JAES21 | 2014-04-22 11:58 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
再生エネで地域を活性化しよう
2011年の3.11後、特に東電原発事故後、再生可能エネルギーの活用が急速に進むようになった。それ以前もソーラーや風力の再生エネルギーの開発利用に挑戦する企業や個人はたくさんいたが、原子力推進派によって、このような挑戦は事実上、妨害され、進めることが難しかった。

経済産業省が、モデル事業と称して、ソーラーパネルの設置に対し、補助事業を行っていたが、その予算は原子力ムラに注がれたものに比べたら、雀の涙ほどであったにも関わらず、それすら3.11前に廃止されていたのである。

それにしても、3.11後、日本の原発は止まってしまい、電力の不足が緊急の課題になるにつれて、再生エネも息を吹き返した。
言うまでもなく、FIT法を制定したことにより、再生可能エネルギーによる電力を固定価格で電力会社に買い取らせるのを義務としたこと、そして、昨年の7月からは、その制度を動かしたことによって、特にソーラー発電は堰を切るように事業化されつつある。

さらに、ついこの間、終わったばかりの前国会において、電事法が改正され、長年の懸念であった電力改革がなされることが確定したことにより、再生可能エネルギーによる電力の供給が確実になる見通しもついてきた。また、前国会では、農山漁村再生エネルギー法が成立したことによって、かねてから問題となっていた農地法のしばりの緩和が為されることにより、ソーラーだけでなく、バイオマスや小水力の開発にも弾みがつくようになってきた。
加えて河川法の改正による小水力事業者に対する縛りも大幅に緩和されることになったので、小水力事業にも弾みを付けた。

このように3.11後、活発に動き出した再生可能エネルギーの利活用に、法制面で強力な後押しが出来るようになってきたので、あと3年、5年もすれば、日本の電力を巡る風景は、一変するとまでは言わないが、大きく変化することだろう。

この変化によって、人口の減少を始めとし、経済の不活性にあえぐ地方に光と希望を投げかけるものになると期待できる。

勿論、再生可能エネルギーを十分に使いこなすためには、送配電線も追加しなければならないし、大型投資もかなり必要であるが、国内資源である再生可能エネルギーを活かすための投資であるので、海外から原油やガスを買ってくるのとは違い、国内経済や雇用を活性化させることが期待できる。

2013年に相次いで導入された様々な制度によって、2014年以降、再生可能エネが省エネと相まって、日本の経済、特に地域の活性化を促すことはほぼ確実なのが、うれしい。
[PR]
by JAES21 | 2013-12-24 17:59 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
原発政策転換の危機
自民党の圧勝から10日余り。危惧していたことがさっそく始まった。
原発政策の見直しである。

昨日の新閣僚の会見の中で、茂木経済産業大臣は、民主党政権時代の原発政策の見直しを明言。2030年代の原発稼働ゼロを可能とする方針自体の見直しに加えて、核燃料サイクルに関しても「放棄する選択肢はない」としてその継続を示唆した。

これまで50年以上、業界と共に原子力政策を推進してきた自民党が政権をとれば、こうなることは目に見えていた。にもかかわらず、多くの国民は、命に関わる原発よりも、目先の景気回復、経済再生を選んだ。

だが、「しかし」である。
国策民営のあの原発事故で、あれだけの被害を及ぼし、その後の補償も進まず、今なお苦しんでおられる方がたくさんいる。そのことに対する政治的責任は全く果たせていない。そのことの責任は、民主党よりむしろ自民党にあるように思う。

そして、多額の予算と人手をかけて行われた、あの夏の国民的議論では、国民の多くが原発ゼロを選択した。民主党政権下での閣議決定では、それが玉虫色の表現になったが、それでも一応、2030年代原発稼働ゼロは目標として残っていた。それが国の方針だと私たちは信じた。

にもかかわらず、私たちの生命に関わるこのことが、政権が変わった途端に、こんなに簡単に、方向転換されようとしている。
自民党圧勝と言っても、投票率60%足らず、比例区獲得議席57/180、国民がこぞって自民党を支持したわけではないはずなのに。

もっと、もっと、厳しい目で政治家を見、大きな声で市民の声を届けていかなければ、この国の将来は本当に危ない!!
[PR]
by JAES21 | 2012-12-27 16:18 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
広瀬新社長さん、原発リスクがそんなに大きいなら、なぜ「脱原発化」を決断しないのですか。


本日の各新聞は、昨27日に就任した東京電力広瀬直己新社長へのインタビュー記事を掲載している。内容は少しずつ違うが、私が注目したのは、読売新聞が行ったインタビュー記事における広瀬新社長の発言だ。原発事故に伴う廃炉や除染にかかる費用についての記者の問いに対し、新社長は次のように答えている。

「やり方によっては兆円単位の資金が必要と言われており、民間会社1社で持ちきれないのは事実だ。原子力損害賠償法では電力会社が背負うことになっており、リスクが高すぎる。今は国の負担がない。国の負担をどうするのか明確にしないと、原発運営は民間会社では困難だ。原発の国有化も一つの方法かもしれない。」

深刻な原発事故に見舞われたら民間1社では持たないとおっしゃっているが、就任の時点でそれほど大きなリスクを見越しているのであれば、原子力発電は、少なくともお金の面だけを見てもリスクが大きすぎて、東電が運営するのは困難だと、なぜ明言しないのであろうか。

新社長の言う「国有化も一つの方法かもしれない」が、大事故がもう一度起こったとしたら、未曽有の財政難に苦しむ政府は耐え得る力を持っているのだろうか。そんなことまでして、原発を維持する合理性があるのだろうか。すぐにやめろとは言わないが、危険性の高い原発から順に廃炉にし、そして、その間に省エネと再生可能エネルギーの普及に全力を注いだらよいではないか。つまり、目指すは「脱原発」と言明すべきではなかったか。

再生可能エネルギーは国産エネルギーである。
石油や天然ガスを使えば、その分だけ高い燃料費を海外に差し出すことになる。規模でいうと日本の輸入化石燃料費だけでも確か20兆円前後となり、それが毎年海外に流れている。そのうちの1割でも2割でも、国内でまわす仕組みを電力会社も国も、そして国民も考えるべき時ではなかろうか。
[PR]
by JAES21 | 2012-06-28 15:58 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
ソーラーと風力だけが再生可能エネルギーではない

この夏の電力不足が、特に深刻になりそうだということで、その対応策が真剣に議論されている。

つまり、どうやって電力供給を補うか、また省エネの徹底によって、いかに需要を減らすかが課題になっている。このうち、供給を増やすものとして、再生可能エネルギーの増強が常に話題になるが、メディアなどで取り上げられるものは、ほとんどがソーラー(太陽発電)と風力が中心で、たまにバイオマスや地熱などが出てくるだけ。大雑把に言えば、現時点での日本の再生可能エネルギーは、ほとんどソーラーと風力に限られていると言っても過言ではない。

それに付随して常に出てくるのは、この2つで、電力供給力のアップはごく限られたものという話である。

しかし、私自身はかねてから、再生可能エネルギーは、何もソーラーと風力だけではないと主張している。

具体的には、ソーラーと言っても発電だけではなく、熱利用をもっと追求してしかるべきだし、また風力も大規模な風車だけでなく、小規模の風力発電装置ももっと利用していい。しかし、特に重要なのは、小水力と海洋エネルギーの利用だ。

国土が急峻で、河川水量が比較的豊かな日本においては、小水力を活用するポテンシアルは非常に大きいと思われる。しかしながら、これまで、小水力による発電を試みても、河川法や水利権、電事法などがんじがらめの規制や慣行に阻まれ、あまり進んでいない。

同様に海洋エネルギー(波力・潮力・海水温の温度差発電)なども極めて有望であり、日本のように四界を海に囲まれている国では、膨大なポテンシアルを持つ海に向かわない手はない。

挑戦してこなかった理由は、技術の困難性ではない。むしろ、このような試みを支援する体制(技術開発の助成や補助金などの仕組み)、あるいは、漁業補償といった既得権益との本格的な調整、そういったものを当局も電力会社も怠ってきたからに他ならない。

日本が本格的な省エネ大国になり、電力不足対策だけでなく、温暖化防止の最先端を行く国になるとすれば、原子力に注いだものと同程度の人も資金も配置すれば、道が開けてくることは明らかだ。過去長い年月に亘って毎年5千億円前後の国費が原子力に使われてきたことを考えれば、例えその半分でも再生可能エネルギーの開発・普及に投資しさえすれば、再生可能エネルギーは、量的にも急速に進展するはずだ。
[PR]
by JAES21 | 2011-05-12 13:16 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
危機から立ち上がるために

未曾有の大震災、津波に追い打ちをかける形で、福島原子力発電所事故が発生しました。
国内すべての人・モノ・資金を、避けがたい自然災害を被った人々・地域に向けられるべき時期に、このような人災が発生し、かつ、政府もマスコミも、そして被災地以外の多くの人々(特に首都圏)の関心がそちらの方ばかりに向いてしまったことは、誠に残念です。

他の環境NPO同様、環境文明21もかつてより、原子力発電依存への危うさを指摘してきました。すなわち、原子力は未完成の技術であること、人間の手に負えない制御不能な状況が起こりうること、事故が発生した場合その影響は他の事故とは比べものにならないほど深刻で計り知れないものであること。そして何より将来世代に大きなツケを残すこと。
今回の事故は、それらを全て明白にしてしまいました。

現場で命がけで作業して下さっている方々を非難する気持ちは全くありません。ただ、祈りと感謝の気持ちだけです。

しかし、原子力は安全、絶対に事故などはありえない、と言い続けてきた電力会社、経済産業省、原子力推進派の学識者、安全性より収益を重視し作り売り続けている企業、さらにそうした人たちに踊らされて、この非常時に至っても「原子力しかない」という政治家の皆さんの責任は、大きく、決して避けられるものではありません。
そして、快適性や利便性を追い求めてきた私たち都市に住む人間にも、責任の一端はあると思います。

しかし、今は責めることはしません。その代わり、関係者・専門家の知恵と勇気を総動員して、この危機を一日も早く鎮静化してほしいと願うばかりです。

そして、多くの犠牲に報いるためにも、私たち一人一人が、これまでの暮らしや働きかた、再生可能な自然エネルギーの大切さ、社会のあり方を見直し、ささやかでも、安心・安全が確保され、人々の強い絆と信頼の中で心豊かに暮らせる持続可能な環境文明社会を築いていくために、知恵を出し合い、互いに協力しあって、実現していくことが大切なのだと思います。
[PR]
by JAES21 | 2011-03-22 13:15 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
by JAES21
カテゴリ
全体
会報巻頭言『風』
加藤三郎が斬る
藤村コノヱが斬る
共同代表が斬る
はじめにお読み下さい
未分類
以前の記事
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
フォロー中のブログ
最新のコメント
コメントありがとうござい..
by JAES21 at 15:12
アメリカでできることがな..
by 神戸山太朗 at 11:46
(NO3)小生などは、竹..
by 神戸山 at 09:56
(NO2)2日はまた、家..
by 神戸山太朗 at 09:54
小生宅のお正月風景。お正..
by 神戸山太朗 at 09:50
同意です。アベノミクス以..
by 環境問題を憂う者 at 18:35
少し腹が立ちました。宮沢..
by 浅田益章 at 02:08
リニア計画については、私..
by はじめまして at 13:19
エキサイト初心者です ..
by 始めましてsanaeこと 立花早苗です at 15:54
はじめまして。HPの文章..
by 島田敏 at 16:49
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧