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現政権が進める積極的平和主義とは異なる国際貢献を
イスラム国による事件が日本中を震撼とさせている。

突然の出来事のように思われるが、しかし、安倍総理のいう積極的平和主義(本来の意味とは異なる意味で使用しているようだが)を推し進めれば、いずれこうした事態が起こりうることは、多くの人が予測していたのではなかろうか。

今回の悲惨な出来事により、明らかになったことがいくつかあると思うが、私には、今言われる積極的平和主義がいかなるものかの一つの姿がはっきり見えてきたし、それがもたらす事態に対して政府は「テロには屈しない」「人命第一」というものの明確な解決策は持ち得ていないこともわかった。そしてこうした事態に対して国家や個人はどう対処するのか、その責任の所在や覚悟についての議論が日本ではほとんど行われてこなかったことにも改めて気づいた。

今はただ、無事の救出と平和的な解決を望むばかりだが、この機会に、私たち一人一人が、混沌とした世界の中でいかに生きていくべきか、日本がなし得る真の国際貢献の在り方について考え議論すべきではないだろうか。

個人的には、こうした混沌とした世界だからこそ、日本が戦後守り抜いてきた平和憲法の意義を世界に広めること、軍事ではなく人類にとって最大の危機である気候変動問題に英知を結集して率先して取り組み全ての生命の基盤を守ること、こうしたテロの根本的原因となっている貧困・格差の拡大を食い止める方策を率先して議論し実践すること、そして民間レベルでの国際貢献を強化すること等々、現政権の進める積極的平和主義とは異なる国際貢献こそが、日本の進むべき道だと確信している。

テロに屈しない姿勢を強く押し出すことは大切だが、間違っても、そのために軍事力を強化すべき、などという強者の論理に、覚悟もないままに同調し、愚かな方向に向かうべきではない。
戦争は、一部の人に富をもたらしても、普通に暮らす人々、弱い人々にとって、悲劇以外のなにものでもないこと、何も生み出さないことを肝に銘じて。

第189通常国会が26日に召集されたが、本件に関する本質的な議論を大いに期待する。
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by JAES21 | 2015-01-27 17:03 | 藤村コノヱが斬る
「パリ」の世界史的役割
2015年初めてのブログ発信だが、極めて残忍で血なまぐさい事件から書き始めざるを得ないとは遺憾なことだ。

日本ではまだ正月気分が残っていた1月7日、フランス・パリにおいて風刺週刊誌「シャルリーエブド」社に覆面をしたイスラム過激派のテロリストが侵入し、同社幹部ら12人を殺害するという事件が起こった。
そして、ほぼ同時期である2日後の9日、今度はパリ東部にあるユダヤ系食料品店で、人質を取り、立てこもっていた1人のテロリストが、人質4人を殺害するという事件が起こった。特に最初の事件は、フランスで最も大切な価値であるとされる表現や言論の自由を暴力でもって抑圧するという、あってはならないテロ行為としてフランス大統領は即時に反応し、フランスの理念を守ると立ち上がった。

1月11日には犠牲者を悼み、テロに抗議するための大行進がフランス各地で実施され、参加人員は全国で370万人、パリでは160万人超の風前の規模となった。
しかも、そのデモ行進の先頭に、オランドフランス大統領とメルケル独首相、キャメロン英首相やネタニヤフ・イスラエル首相、アッバス・パレスチナ代表を含め、40人超の首脳が市民と共に腕を組んで大行進するというのは前代未聞であり、世界史的大事件となった。

今世紀の初めに、アメリカで発生した9.11以来、ずっと揺れ続けている欧米先進国対イスラム原理主義乃至はイスラム過激派との戦いはこのような形で、のっぴきならぬ状況になったということである。それにしても、このパリの出来事が今後、どのような動きを見せるかは分からないが、21世紀の人類が抱え込んだ苦悩を象徴している。

私自身は、そのパリで今年の末に開催される地球温暖化を巡る国際会議(COP21)に注目している。言うまでもなく京都議定書に代わる新たな温暖化対策の国際的枠組みをこのCOP21で合意が出来るかどうかである。

合意を見るため、数年も前からそのための議論を営々と続けている。しかしながら、昨年末リマで開催されたCOP20においても、先進国対新興国・途上国の大きな溝は埋まらず、果たして今年の末にパリで実行力のある国際条約が締結されるのか、私は危ぶんでいる。温暖化を引き起こした責任や開発の権利を巡る利害が複雑に絡み合い、抜け出せないでいるのだ。

もし、このパリで、人間社会の安全だけでなく、生態系全体にも影響を与えている気候変動問題に人類社会が上手く対応できなければ、我々の将来は真正の危険にさらされる。その危険の程度は、テロの襲撃と同様のあるいはそれ以上に深刻なインパクトを人類社会に与えることとなる。

パリは再び世界史の現場となったし、そして、この年末にもなる。フランス革命、世界人権宣言の発布と同じような大きな影響力を人類史に投げかけることが出来るのか、今後も注視していく。
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by JAES21 | 2015-01-20 11:49 | 加藤三郎が斬る



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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