環境文明21は、環境負荷の少ない持続可能な環境文明社会の構築を目指す環境NPOです。
  

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環境問題への関心の薄さを憂う
最近、環境分野で活動している友人やジャーナリストたちと会うと、口をそろえて「一般市民の環境問題への関心の低さが、ここ1、2年急速に出てきた」と言う。私自身も同様のことを感じており、なんとか関心を高めてもらいたいという私なりの思いから、このブログを使ったり、私どもの会報や新聞雑誌などで発言しているが、残念ながら効果はあまり期待できない状況だ。

気候変動問題や化学物質問題、あるいは生物多様性の問題などが、日本の内外でだんだん解決され、最早、問題足り得なくなったとすれば、一般市民の関心が低くなるのは当然であり、なんの問題もない。しかし事態は全くその逆で、温暖化に伴う異常気象の頻発や生物圏の急速な悪化、化学物質の汚染の影響などが明らかに加速しているというのに、市民の関心が薄くなり政治家も対応しなくなるのは、憂慮すべき危険な状況だ。現在、東京都知事の選挙を巡って、原発の将来に対する意見は聞かれるようになり、そのこと自体は歓迎するが、気候の変動問題をはじめとする地球環境問題への政策論争は、まだ聞こえない。

例えば、火力発電所、あるいは自動車、飛行機、船舶などからのCO2排出に規制基準を掛けるべきか否か、地球温暖化対策を増強し、その税収を再生可能エネルギーや省エネにポイントを与えるような経済的手法の是非が議論されたり、EV車やハイブリッド車については高速道路料金を無料にすることによって低燃費車の普及を促せないかとか、そういう議論があってしかるべきだと思うのだが、原発問題だけに留まっているのは誠に残念である。

なぜ、市民が環境問題への関心を失いつつあるのか、そのこと自体も重要な問題であり、私自身、意見もあるが、環境対策のすすめ方や経済政策との関連などについて国民レベルでの議論や意見の交換がなければ日本の将来は危ないと思うばかりである。
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by JAES21 | 2014-01-28 18:00 | 加藤三郎が斬る
国家権力の怖さ
国家権力の怖さ

昨年12月に、多くの反対を押し切って成立した特定秘密保護法。
成立後もこれに反対する市民集会がたびたび開催されている。私たち環境NPOも「私たち環境NPOは特定秘密保護法の施行凍結、廃止を求めます。私たちはあきらめない」という緩やかな連携を立ち上げ、国際協力関係のNGOも同様ネットワークを作るなどして、成立後も異議申し立ての活動を続けている。

しかし、こうした市民の動きを無視するかのように、政府は「特定秘密」の指定・解除の統一基準を首相に助言する有識者会議を発足させた。そして座長に渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長が就いた。読売と言えば、元社主の正力松太郎氏は中曽根元首相とともに原発を日本に導入した人であり、今も原発再稼働に積極的なメディアである。保護法に関しても賛成派である。まさにお友達人事であり、こうした会議で公平・公正な意見が出るとは思えない。

ある友人が秘密保護法反対の官邸前デモに参加した時のことを話してくれた。それによると、通常のデモであれば通行人が途中参加することも可能だが、このデモでは警備のガードが厳しく一切それは不可能だったと。さらに行進する集団と集団の間を詰めさせず、集団が大きくならないように厳しくガードされ、目と鼻の先にある日比谷公園から国会前までのデモに4時間以上かかったと。

市民の活動は広めたくてもなかなか広まらない。これは私たちNPOも含めた市民力の弱さである。市民力を強くしなければ、決して持続可能な社会にはならない。
しかし、少なくとも現在の政治状況はこれとは全く逆の方向に向かいつつある。

これまであまり感じたことのなかった「権力の怖さ」を日常的に感じるこの頃である。
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by JAES21 | 2014-01-21 13:38 | 藤村コノヱが斬る
正月風景、今昔
つい先ほどまで、やれ年末だやれ正月だと大騒ぎしていたけれども、年明けて14日。
あっという間に正月が後ろに飛び去っていく。

私のように70余年、人生の月日を重ねてきた者にとっては、正月の風景が子供時代と今と全く違うことに一抹の寂しさを覚える。

私が子供の頃は、正月が来る毎に一つ年を取り、当時は私の家も日本全体も貧しかったが、それでも母がいろいろとやり繰りし、工夫をして仕立ててくれた晴れ着を着せてもらったものだ。
当時まわりを見回すと、それでも男女共に嬉しそうにあり合わせの晴れ着を着て跳ね回っていたものだ。

現在は、正月といっても特別な服装をしない。
街のたたずまいもほとんど変わらない。
私は正月2日に總持寺という禅宗のお寺に参拝することを慣例としているが、今年も男女問わず晴れ着を着ている人は数千人の参拝者の中にも、ほとんど見かけなかった。

もう一つ、正月の風物詩とも言える伝統的な遊び。
凧揚げ、羽根つき、コマ回し、竹馬、縄跳びなどで路地や原っぱを子どもたちが飛び跳ねていたが、今はこのような遊びはほとんど見られず、大人も子供もスマホを片手に歩いている。

私の子ども時代の遊びは、人力以外のエネルギーはほとんど使わなかったわけだが、今はPCゲームを始め、電力を当たり前に使う。個々の端末の使用電力は少なくとも、数が多いので、サーバーなどは大容量の電力が必要だ。
また、飛行機を使う海外旅行もしかりだ。
これもまたエネルギーを使う。
子どもの頃のゲームと言えば、囲碁、将棋、すご六にトランプなど。
これらも人力以外のエネルギーは使わない。

こうしてざっと比べてみても、正月の人々の輝きの違いもさることながら、電力エネルギーの使い方もずいぶん様変わりをした。

今、世界中で気候の異変が当たり前となり、その対策として先進国では温室効果ガスを最終的には8割以上も削減しなければならない時代に向かっている。
もっと多くの人が、せめて正月くらいはエネルギーをあまり使わずとも、体力と知力を使って楽しめる生き方をしたらよいのにという思いを今年も深めている。
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by JAES21 | 2014-01-14 17:52 | 加藤三郎が斬る
食べることに関心と手間暇をかけませんか
年末から年始にかけて、冷凍食品への農薬混入が世間を騒がせている。
量的に見て残留農薬ではなく、意図的に誰かが混入した事件としての見方が強まっている。もしそれが事実だとすると、許しがたい、厳罰に処すべき行為である。

その一方でこうした食に関する事件・事故が出るたびに、消費者である私たちの食に関する考え方、特に命の源である食を他人任せにしすぎていないか、無関心すぎないかという思いにかられる。冷凍食品もその一例である。

冷凍食品が広く普及し始めたのは1960年代以降だそうだが、急速冷凍技術の進歩や電子レンジの普及、長期間保存が可能なうえに調理の省力化に役立つなど様々な利便性から、業務用のみならず一般家庭にも広く普及するようになった。特に家事を預かる女性にとっては便利な代物で、お弁当に一品ということもよくあるらしい。

しかし、私自身は、食道楽でも料理がうまいわけでもないが、冷凍食品にはどうも抵抗がある。大人になるまで母の手作り料理で育ったこともあろうが、冷凍食品は作った人があまりに遠く、人の手の“温かみ”が感じられないからである。

以前、食べ頃にちょうど解けておいしくなるという冷凍食品が、環境に配慮した製品かどうかを審査する場に加わったことがある。調理時の省エネ効果がその推薦理由だったが、冷凍食品の入った弁当を食べる子供の気持ちを考えるとどうしても認めがたく、健全な食育の観点やLCAで見た場合のエネルギー消費の観点から反論した。
しかし、結局は「今の時代、そんな手作り弁当など理想ですよ」と却下された・・・。

冷凍食品が悪いとは言わない。時と場合によっては使うのもよかろう。

しかし、自分や自分の大切な人が口にするものである。どんな材料、どんな場所で、どんな人の手によってつくられているかくらいは知っておきたい。
まして子どもには、自然の恵みをたくさん受けた本当においしいもの、顔の見える人の手でつくられた温かく安心なものを、できるだけ食べさせたい。

忙しいから、安いから、便利だから、を言い訳にしないで、もっと「食べる」ことに関心を寄せ、手間暇かける暮らしをしたいものだ。
なぜなら、「食」という字は、「良」い「人」と書くのだから。
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by JAES21 | 2014-01-07 14:05 | 藤村コノヱが斬る



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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