環境文明21は、環境負荷の少ない持続可能な環境文明社会の構築を目指す環境NPOです。
  

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原発政策転換の危機
自民党の圧勝から10日余り。危惧していたことがさっそく始まった。
原発政策の見直しである。

昨日の新閣僚の会見の中で、茂木経済産業大臣は、民主党政権時代の原発政策の見直しを明言。2030年代の原発稼働ゼロを可能とする方針自体の見直しに加えて、核燃料サイクルに関しても「放棄する選択肢はない」としてその継続を示唆した。

これまで50年以上、業界と共に原子力政策を推進してきた自民党が政権をとれば、こうなることは目に見えていた。にもかかわらず、多くの国民は、命に関わる原発よりも、目先の景気回復、経済再生を選んだ。

だが、「しかし」である。
国策民営のあの原発事故で、あれだけの被害を及ぼし、その後の補償も進まず、今なお苦しんでおられる方がたくさんいる。そのことに対する政治的責任は全く果たせていない。そのことの責任は、民主党よりむしろ自民党にあるように思う。

そして、多額の予算と人手をかけて行われた、あの夏の国民的議論では、国民の多くが原発ゼロを選択した。民主党政権下での閣議決定では、それが玉虫色の表現になったが、それでも一応、2030年代原発稼働ゼロは目標として残っていた。それが国の方針だと私たちは信じた。

にもかかわらず、私たちの生命に関わるこのことが、政権が変わった途端に、こんなに簡単に、方向転換されようとしている。
自民党圧勝と言っても、投票率60%足らず、比例区獲得議席57/180、国民がこぞって自民党を支持したわけではないはずなのに。

もっと、もっと、厳しい目で政治家を見、大きな声で市民の声を届けていかなければ、この国の将来は本当に危ない!!
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by JAES21 | 2012-12-27 16:18 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
市場経済と民主政治の行方を憂う
昨日、安倍内閣が発足した。

経済、経済、経済と経済ばかりを重視する内閣のようだ。

しかしその掛け声の下で、若者や貧困者の格差は続き、豊かなものはますます豊かになる反面、貧しい者はいつまでたっても貧しいままという格差は解消されそうにない。解消されるばかりかどんどん拡大している。

そのような現実を分かってか、先日の総選挙の投票率は6割にも達しなかった。これだけ騒がれた総選挙でありながら、4割の人は投票所へ足を運びさえしなかった。

目を外に向けても、厳しい状況にある。日本でも失業が問題であるが、若者の4割、5割が就職できないでいる国もある。国内外を問わず、グローバル化し、ますます不安定化した市場経済の下で、民主政治の行く末は泥沼に両足を取られた状況のように見える。

そのような中で、地球温暖化に伴う異常気象など、地球環境の危機は容赦なく襲ってくる。これに対抗するには、政治も経済も健全でなければならない。この2つが健全であれば、環境の危機も克服する手立てを打てるのに誠に残念だ。

せめて、2013年には、もう少し明るい展望を描ける年になるよう、老骨にムチ打たねばと思っている。
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by JAES21 | 2012-12-27 13:42 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
新国会では、憲法に「環境原則」導入を議論してほしい

年末の総選挙は、終わってみると、自民党の圧勝であった。公明党と合わせると325議席を得たという。

特に安倍自民党は憲法改正を掲げており、公約にもその趣旨が明記されているので、いよいよ日本の政治の中で本格的な憲法議論が始まるかと思われる。

起草されてから66年、誠に遅きに失した感があるが、私たちはかねてから日本の憲法に「環境原則」を入れるべきであると主張している。なぜならば、起草されてから一字一句も変えないうちに、世の中は日本も世界も極めて大きく変わり、その中でも地球温暖化や生物多様性の喪失など、環境の悪化は人類の存亡に関わる大問題となっているのに、日本の憲法には環境のかの字も書かれていないことに危機感を覚えたからである。そこで私たち環境文明21は、条文案を示し、環境原則を入れるべきであると主張している。
(詳しくはホームページをご参照ください)

憲法改正というと日本ではすぐに9条改正の是非が熱く議論されるが、私たちは9条問題と同程度に環境原則は重要だと考えている。安倍さんら政治家が私たちの主張に関心を持つかどうかは分からないが、おそらく10年、20年後には、環境の悪化と人類の存続が極めて大きな問題として誰の目にも明らかになると思う。その時になって環境原則に関わる憲法論議を始めてももう遅いのだ。
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by JAES21 | 2012-12-18 17:00 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
投票率戦後最低

自民党の圧勝、民主党の惨敗で終わった衆院選。
各政党の獲得議席ばかりが報じられているが、私が最もがっかりしたのは、投票率のあまりの低さである。

国政選挙で、しかもこの国の将来を問う重要な選挙であったにもかかわらず、投票率が60%にも満たず、戦後最低と言う数字である。

どの党に、誰に入れればいいのか分かいらないという理由も多かったように思うが、どの党になっても変わらないという政治への不信感も強かったのかもしれない。

このように、国民から見放されるような政治しかしてこなかったことを、政治家はおおいに恥じ、大いに改めるべきである。圧勝に浮かれている時ではない。

しかし、投票は国民としての権利であると同時に、責任であり義務である。
そのことを放棄してしまった国民の責任も重い。
なぜなら、それは自ら、民主主義そのものを放棄することになりかねないからである。

世界では、多くの市民が流血の中で政治を変えようとしている。
流血がいいわけでは決してない。
しかし、自らの責任を放棄して、政治家を責めるだけでは何も変わらない。


この国をどう立て直すか?
それを一番問われているのは、私たち国民ではないかと思う。
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by JAES21 | 2012-12-17 11:30 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
倫理は欲望を抑えられるか?


山中教授のノーベル賞授賞式は、本当に素晴らしかった。
受賞以来の教授の言動を見ていると、科学者としてはもとより、その人間性、志の高さや崇高な精神が感じられ、授賞式の様子にも、思わずテレビの前で手を叩いてしまった。

しかし、難病に苦しむ人たちの再生医療、多くの人に役立つ新薬の開発に役立てたいという彼の願いとは異なる動きも既に出ている。

すなわちiPS細胞を活用した新薬の開発競争の激化であり、それにより莫大な利益を得ようとする企業の動きである。新薬が開発され、それが特許化されれば、薬の値段も高騰するかもしれない。そして、結局ある特定の人しか使えず、ある特定の企業に利益が集中することになるのではないか・・・。

山中教授は決してそのようなことは望んでいないはずだ。

しかし、人類社会に貢献したいという発見・発明者の思いとは全く異なる使用がなされ、逆に一部の人にのみ富をもたらす、あるいは人類社会に大きな不幸をもたらした例はたくさんある。

そんな過去の過ちを悔い、人はそうしたことを規制・制御できるのだろうか?
倫理・道徳は、欲望を抑えることができるのだろうか?

環境文明21では、2030年環境文明社プロジェクトの中で、技術についての考え方や方向性をまとめている。

(詳しくは環境文明社会 技術をご覧ください。)
e0145924_1434255.jpg


そんなことも思い出しながら、この難題についても考え続けたいと思う。
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by JAES21 | 2012-12-13 14:37 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
今回もパッシングか、温暖化対策
衆議院選挙戦が始まった。
12党が参加しているという。名前もよくわからない党があり、何を主張しているのかもはっきりしない。信念のない政治屋が沢山いるので、選挙が終わった後、主張していた政策がどう変わるかも分からない。

そのようななかで、多くの人が戸惑いながら、しかし、真剣にこの選挙戦の行方を見守っていることだろう。もちろん、私もその一人だ。

今回の特徴は、原子力問題が大きな争点の一つに浮上したことである。大げさに言えば、国政選挙史上、原子力問題が争点に浮上したのは初めてのことであろう。

もちろん、その理由は3.11の時に東京電力福島第一原発が、おそらく誰も想像しなかった形で未曽有の大事故を引き起こしたからに違いない。そして、その影響は今も続いており、16万人もの人が家や職場から引きはがされて避難しているとのことである。今回の選挙戦で、そしてその後の政治の中で、政治家も政党も国民も、日本は原子力とどう付き合っていくかを考える機会となったことは、結構なことだと言えよう。

しかし、その陰で温暖化問題が争点から今回もずれ落ちている。20年以上前から科学者が指摘してきている温暖化の脅威が、今はさほど心配する必要がなくなったというのであればいざしらず、事態は全く逆で、日本はもとより、世界各地で温暖化によると思われる異常気象は次から次へと頻発している。北海道で爆弾低気圧と言われる台風並みの暴風雨を引き起こす低気圧が発生したらしいし、10月にはハリケーン「サンディ」がアメリカの東海岸なかんずくニューヨーク市を襲い、洪水浸水による大きな被害を引き起こしたのは記憶に新しい。地下鉄が水没し、かなりの被害をもたらしたようだ。

そのせいでアメリカの温暖化に対する世論の風向きがやっと変わってきたらしいし、新聞報道によると温暖化対策に役立つ燃費のいいハイブリッド車や電気自動車に対するアメリカ消費者の目が変わり、引き合いが増えてきたという。

しかし日本では、温暖化のことは政治家もメディアも国民の多くも忘れたとまでは言わないが、選挙の争点化するには至らなかった。それは、この選挙が2年前にあったならば、原子力が全く争点にならなかっただろうことと同じ構造。東京がパワフルな台風の直撃を受け、地下鉄が水没し、少なからぬ被害が発生して初めて今回の原発問題と同じように、温暖化対策を怠った犯人捜しや大わらわの防止策が議論になり、国政選挙の争点ともなるだろう。それがいつかは分からないが、10年、20年先ではなくおそらく5年内外でそのような事態がくるのではないかと心配している。
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by JAES21 | 2012-12-06 15:58 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
昨日の事故も私たちへの警告

昨日のトンネル内事故、こんなことがあるのか、と驚かれた方も多いかと思う。
亡くなられた方は本当にお気の毒だ。しかし、考えてみると、これもまた起きるべくして起きた事故という見方もできるのではなかろうか。

高度成長期、様々な(科学)技術の進展とともに、道路も鉄道も、とにかく大量に建設されてきた。日本中が、作り続けることに躍起になり、その後のことなど考えもしなかったし、それが許される時代でもあったのかもしれない。

しかし、それから30年50年が経過し、施設の老朽化やそれに伴う事故・課題があちこちで露呈し始めている。LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)というような考え方もない時代のツケが、これから拡大してくる、そんな悪い予感がする。

というより、そうした警告は既に色々なところで発せられてきた。
原発事故もそのひとつであろう。

勿論、今回の事故は、原発とは事故の質もその影響も大きく異なる。
しかし、LCA的な考え方が欠落していた点(特に原発の場合は廃棄物、今回の事故の場合は老朽化)、技術への過信、そして経済性を理由にメンテナンスを軽んじていたという点では、同じではなかろうか。
加えて、「今が快適で便利ならいい」「今が経済的に豊かならいい」と言う考え方が、次の世代に大きなツケを残すという点でも、同じような気がする。

今回の選挙では、公共事業も争点になっている。
新しいモノを無計画につくる公共事業ではなく、これまでのものをメンテナンスする、新しい技術を使いより安全で環境に配慮したものに改造する、仮に新しいモノを作る場合でも、その過程、その最後、次世代まで見通し、そこで生じるリスクを考えてから、作るかどうか判断する、そして、その中で、雇用も確保する。そんな公共事業なら、是非やってほしい。

3.11、原発事故だけでなく、こうした一つ一つの災害・事故は、私たちへの警告として受け止め、対応策を考えなければならない、本当に大変な時代になってきた。
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by JAES21 | 2012-12-03 13:58 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
by JAES21
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