環境文明21は、環境負荷の少ない持続可能な環境文明社会の構築を目指す環境NPOです。
  

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政治家の責任

大飯原発が再稼働されそうな雰囲気だ。
夏場の電力を賄うには、今、再稼働しなければ間に合わないということらしい。
しかし、規制庁もまだ、福島の課題は何一つ解決されていないのに、何故そんなに急ぐのか?
ひとえに、「経済のため」としか思えない。人間の生命より経済を重視してきた、これまでの発想と何ら変わったところはなく、あれほどの悲劇から学ぶ姿勢も見られない。

これに関して、野田総理は「私の責任において」「全ての責任は私が負う」と明言している。
しかし、具体的にどう責任をとるというのか?
せいぜい、総理を辞める、あるいは国会議員を辞める程度のことしかできないのではないだろうか。

政治家、まして総理大臣が責任をとるとは、絶対に福島のような事故を繰り返さないよう万全の技術と態勢をつくる、万が一事故が起きた場合でも、将来世代も含めたすべての被害者に対して一生涯の補償を担保する仕組みをつくる、ということではなかろうか。

しかし現時点で、そんなことは何もできておらず、おそらく将来的にも不可能であろう。そんな状況で、「責任をとる」ことは不可能である。

一方、あれほど強気だった橋本大阪市長も、期限付きではあるが、再稼働を容認した旨が報じられている。

政治家の責任とは何か? どれほど重いものなのか? を政治家はもっと真剣に考えてほしいし、何より、将来世代を含め、真に国民に対して「責任」をもてる政治家を、早急に生み出さなければ、という思いが募る。
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by JAES21 | 2012-05-31 15:25 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
竹中さん、それでは誠に困ります。
5月25日付の朝日新聞は、ほぼ一面を使って竹中平蔵慶応大学教授へのインタビューを掲げている。竹中さんといえば言うまでもなく、小泉政権で経済政策を担当し、規制緩和や郵政民営化などを強力に推し進めた国務大臣としても多くの人の記憶にまだ残っているエコノミストだ。その竹中さんは消費税反対を述べているのであるが、彼の話のエッセンスは要するに経済成長の必要性の主張であり、それを潰す野田政権の消費税導入に強く反対をしている。

彼が語っていることの多くは相も変わらず経済成長論である。例えば、このように言っている。「成長の基本は民間の自由度を高めること。税負担を小さくし規模緩和をやる。それが王道です」と。

竹中さんらが主張した規制緩和などによってどれほど多くの人々がむしろ苦しんだかを思い起こしながらインタビュー記事を読んでいたが、インタビューの最終部分にきて、驚いてしまった。それは、担当記者が「バブル崩壊後の低成長社会で育った若い世代に竹中さんの主張するような成長追求路線は説得力をもって届くでしょうか。」と問いかけたのに対して、竹中さんが「ゼロ%成長で本当にいいんですか。それでは何年かすれば日本の1人当たり所得は韓国にも抜かれるでしょう。私が成長反対派に言いたいのは、君たちは貧しくなる自由がある。でも豊かになりたい人の足を引っ張るな、ということです」と答えている箇所である。

私は竹中さんに強く言いたい。竹中風の表現を使えばこんなことになるだろうか。「君たちは貪欲に生きる自由がある。でも心豊かにそして自分の世代だけでなく次世代の人々、さらに地球上に生きている多数の生き物たちと共生できる環境を守り、さほど金持ちでなくとも、ほどほどの物的な豊かさの中で人間としての尊厳を守って生きたい人の足を引っ張るな」ということだ。

グリーン(Green)でもなく貧欲(Greed)にかきたてられた経済成長や規制緩和が地球の環境や人間社会にいかに大きな悲惨をもたらしたかを竹中さんも認識すべき時だと思うのは私だけではあるまい。
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by JAES21 | 2012-05-28 14:53 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)
2020年「温室ガス25%減」は困難?!
福島原発事故後の温暖化対策を検討している、環境省中央環境審議会の小委員会が2020年の「温室ガス25%減」は困難である旨の試算結果を公表した。

これを見て、二つの事が頭に浮かんだ。
一つは、原発推進派はこれを受けて、「だから原発は必要」との主張をぶり返すのではないかという懸念。
もう一つは、政府以上に高い温室効果ガス削減率を掲げて活動しているNPOは、即時原発廃止の主張とのジレンマに陥るのではないかという心配である。

勿論、環境文明21も以前より、早期に温室効果ガスを大幅に削減すること、併せて再生可能エネルギーへの投資を増やし、早期に原発のない国にしていくことを主張している。
しかし、それは、2020年という短期的な目標ではなく、2030年には原発のない日本、2050年には温室効果ガスを世界で半減(日本では80-90%の削減が必要)を実現するという、中長期的な目標を掲げてのことである。
 
理由はいくつかある。
温暖化の被害の拡大とは裏腹になかなか進まない国際交渉、何も決まらない国内の政治状況、厳しい経済状況の中で、特に中小企業では短期間に大幅削減のための設備転換が困難なこと、人々の温暖化に対する危機感の低さとライフスタイル変更の難しさ、等々。

しかし、これらのことも2020年までには無理でも、2030年、2050年までという期間の間に、古い原発から廃止する、その間に原発に投入されていた多額の国費を、再生可能エネルギー導入・省エネ技術促進・省エネ設備への転換・人々への啓発などに充てて行くことで、可能になる。そのことは、研究者の試算でも実証されている。

勿論、できるだけ早い時期に実現するのに越したことはない。
しかし、今回の試算に右往左往する必要もない。

高い理想と実態を統合させた目標を掲げつつ、現実的な対応を確実に進めていく。
それなくして、温暖化を止め、原発から脱し、安心・安全が確保された持続可能な社会は実現できない。
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by JAES21 | 2012-05-24 13:09 | 藤村コノヱが斬る | Trackback | Comments(0)
危機感薄い関西の電力不足対策
昨今の東京首都圏の新聞やメディアには関西地区のこの夏の電力不足問題が極めて頻繁に報じられている。

これは、福井県にある関西電力大飯原発の3、4号機の再稼働問題と絡めて論じられることが常である。報道によると、この夏、関西地区では、極めて深刻な電力不足が発生するという意見がある一方、そんなことはあり得ないと楽観している意見もあるという。

それにしても、東京首都圏で、この夏、関西の電力事情がどうなるかということが、大変大きく報道されている一方で、関西地区に住む事情通の友人に聞いたところでは、関西では、去年の夏、東京電力管内であったような、電車を間引いたり、照明を絞り込んだり、エレベーターなどの運行を一時停止するなどの、公共の場での節電への動きは、現時点では全くなく、皆のんびりしているという話であった。

私としては、拍子抜けした気持ちだ。

なぜなら、昨年私は「計画停電」という名の不計画停電により、何回か家で暗い夜を過ごした経験もあり、また、企業の中には休日や早朝に出勤したり、様々な工夫がなされたことを知っているので、電力不足が起こるかもしれない関西で、少なくとも現時点では、一般の人が感じられるほどの節電努力はなされていないようであるからだ。

そうすると、電力不足の危機が叫ばれているのは、所詮、大飯原発3、4号を再稼働させるための一つのレトリックなのかなという思いもしてしまう。しかしながら、節電(すなわち省エネ)や創エネ、蓄エネのための努力は、ほとんどそのまま温暖化対策に繋がる。温暖化対策は今でこそ国民の関心や報道からは薄れてしまっている感が深いが、2020年、30年、50年に向けてCO2を大幅に削減する対策が求められている。

そのことを思えば、関西地区はもとより、この夏は少し余裕があると言われている東京電力管内においても、原発の稼働の是非に関わらず、節電対策はいつも心掛けるべき問題であることを今一度思い起こしておく必要があるだろう。
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by JAES21 | 2012-05-18 10:48 | 加藤三郎が斬る | Trackback | Comments(0)



環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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