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新ラッダイト運動が必要か
ラッダイト運動について、ご記憶だろうか。
高校時代の歴史の教科書に書いてあったような気がする方も多かろう。

それは今からほぼ200年ほど前、産業革命初期のイギリス・ノッティンガムなどの織物工業地帯で、織物工たちが職を奪うこととなる工業用機械の打ちこわしを行った運動で、これは5年から6年続いたという。
しかし、機械を壊したからと言って、問題解決にならないことを悟った人たちはやがて、労働組合などを結成し、制度的に問題を解決する方向に進む契機となったという。

最近、私が気になっているのは、失業、特に若者の失業の深刻さである。その原因の一つが、やはりPC、スマホやロボットなどの最新機器の開発と投入にあることは明らかだろう。

かつては、電車に乗るにも窓口で切符を買い、改札口で駅員がパチンパチンと印をつけていたのが、今は、すべてが電子化、自動化している。この分野こそ相変わらず人手が必要であろうと思われている農業、林業、介護などの場でも、IT技術やロボットなどが容赦なく入り込んでいる。

6月29日付の毎日新聞は「3Dプリンターがモノづくりを変える」と題して、3Dスキャナーで取り込んだり、CADで作成したデータがあれば複雑な形状でも数時間から数日で完成させる技術が浸透しつつあるという。この技術を使えば、時間もコストもずっと減り、熟練工の高度な加工技術が不要になりかねないとのこと。

ラッダイト運動の時もそうだったが、IT技術やロボット技術を破壊しただけでは全く物事は解決しないのは明白だ。しかし、資本の論理、効率性の論理で、このような新技術を無差別、無制限に仕事場に持ち込めば、人はどんどんいらなくなり、貴重な技術を持つ熟練者も含め、失業者の群れをつくることになりかねない。

いわば、新ラッダイト運動を始め、次から次へと開発される新技術と雇用との実態を見つめ、人間が人間らしく活動できる知恵を今から意識的に育て、そして制度化していく必要があるだろう。
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by JAES21 | 2013-07-02 14:28 | 加藤三郎が斬る
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環境文明21の共同代表「加藤三郎」「藤村コノヱ」の両名が、時事問題等を斬る
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