年末の総選挙は、終わってみると、自民党の圧勝であった。公明党と合わせると325議席を得たという。
特に安倍自民党は憲法改正を掲げており、公約にもその趣旨が明記されているので、いよいよ日本の政治の中で本格的な憲法議論が始まるかと思われる。
起草されてから66年、誠に遅きに失した感があるが、私たちはかねてから日本の憲法に「環境原則」を入れるべきであると主張している。なぜならば、起草されてから一字一句も変えないうちに、世の中は日本も世界も極めて大きく変わり、その中でも地球温暖化や生物多様性の喪失など、環境の悪化は人類の存亡に関わる大問題となっているのに、日本の憲法には環境のかの字も書かれていないことに危機感を覚えたからである。そこで私たち環境文明21は、条文案を示し、環境原則を入れるべきであると主張している。
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憲法改正というと日本ではすぐに9条改正の是非が熱く議論されるが、私たちは9条問題と同程度に環境原則は重要だと考えている。安倍さんら政治家が私たちの主張に関心を持つかどうかは分からないが、おそらく10年、20年後には、環境の悪化と人類の存続が極めて大きな問題として誰の目にも明らかになると思う。その時になって環境原則に関わる憲法論議を始めてももう遅いのだ。